窓ってそんな重要じゃないでしょ?
皆さんこんな風に思っていませんか?
家のプロでも何でもない私は、そう思っていた中の一人です。
今思えば、愚かで無知だったと後悔してます。(ですが我が家はAPW330という最低限の樹脂窓は入れられたので及第点と思ってます)
窓は簡単に変更できない、そして性能が悪い窓を入れると家の構造体にまで影響が出てしまいます。
窓は熱損失が大きい分、暖かい寒いに大きく影響してきます。
偏った情報に惑わされないようにしてくださいね。
日本で約7割採用されているアルミサッシ
アルミサッシが本格的に増えてきたのは1970年からだそうです。
その頃日本ではスチールサッシや木製サッシが主流でしたが、アルミの軽量で錆びにくく、加工がしやすい事が普及に繋がったようです。
アルミがどれほど優れた素材なのか、三協アルミのHPに記載があります。
【三協アルミ】アルミの基礎知識/アルミの不思議:アルミニウムの特性アルミニウムの特性やアルミニウム合金の種類や特長をわかりやすくご紹介します。
我が家の庭のフェンスや門も三協アルミ製で、とてもお世話になってます。
ただ、気になるのはこの部分ですよね。
※熱伝導率が良い=暑い時は熱くなり、寒い時は冷たくなる。
※言い換えると夏は暑くて、冬は寒いということです。
ちなみに日本はアルミ樹脂複合サッシとアルミサッシで約7~8割の住宅を占めるようです。
世界を見てみると、全く逆で樹脂サッシが約7~8割の住宅を占めてます。
アルミサッシだと何が問題なのか
アルミは熱伝導率が良いので、外の気温が暑い時は熱くなり、外の気温が寒い時は冷たくなります。
私たちは当然、夏はクーラーを付けて部屋を冷やし、冬はエアコンを付けて部屋を暖めます。
その時に室外と室内で生まれる「温度差」を生じやすいのがアルミサッシということになります。
その「温度差」によって生まれるものが「結露」です。
結露は冬の風物詩と言われるが、とんでもない。欠陥です。とwellnesthomeのHPにも記載があり、早田さん、今泉さんが解説しております。
後で結露については詳しく記事にしようと思いますが、条件次第ではどんな家でも結露すると言えます。物理は正直なので条件が合えば必ず結露するようです。
その「結露」で最も怖いのが「壁内結露」です。
Googleで検索するとたくさん結露の恐ろしさがわかる記事が紹介されてます。
しかもその住宅の多くで使用されている断熱材は「グラスウール」です。
「グラスウール」は水分を吸収しやすいので、壁内結露を発生しやすいのです。
それを防ぐために必要なのが「気密」です。営業さんに「気密なんて必要ないですよ!」と言われたら、注意してくださいね。
ちなみに我が家は三井ホームですが、三井ホームは「ロックウール」という断熱材をしております。ロックウールは水分を吸収しにくいので壁内結露が発生しにくい断熱材です。
とはいえ、三井ホームも気密性は高いと言えないので結露については発生させないように注意をする必要があります。
もしアルミ樹脂複合サッシを提案されて、「気密性なんて必要ないですよ!」「グラスウールが最もコスパが良いですよ!」なんて言われたら、壁内結露対策をどうしているのか聞いてみてください。
それを答えられる営業さんなら信用しても良いかもしれません。
何故、日本はアルミサッシが普及しているのか
理由としては「会社の利益率が高くなるから」です。
ハウスメーカー側からしたら、仕入値が高い樹脂サッシよりも、仕入値が安いアルミサッシを採用することで会社に利益を出そうとします。
これだけのシェアを高めたアルミなので、サッシメーカーは工場ラインの大型設備投資をしているはずです。その減価償却の目途が立たずして、樹脂サッシには移行出来ないですよね。
だから樹脂の価格を上げる。アルミの価格を下げる。
そして世界を見ても日本にしか存在しないと言われている「アルミ樹脂複合サッシ」までもが作られているのもここに理由があるからだろうと推測してしまいます。
アルミは紫外線に強いけど、樹脂は弱いのか
私は積水ハウスの営業に言われました。
当社は外側には紫外線に強いアルミ、室内側には断熱性の高い樹脂を採用してます。 室外側を樹脂にしてしまうと、紫外線でボロボロになってしまいますので。
その時何も知らなかった私は納得してしまいました。
家を作ろうとしているファミリーに流石積水ハウス!と思わせてしまう夢の工場です。
室外と室内の温度を忠実に再現している場所で窓性能を体験できたり、まぁ凄いもんです。
実際、樹脂サッシの劣化についてはどうなのか。
色々調べると、日本建築仕上学会 2015年大会学術講演会にて以下の文献がありました。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/finex/2015/0/2015_37/_pdf/-char/jaまとめ
添加剤 の条件 の異なる塩化 ビニル樹脂試験体 に
紫外線による促進劣化試験を行つた。本実験に用い
た配合の試験体の強度は、2000時間劣化 させても
窓枠用材料 として十分な値 を示 していると考 え ら
れ る。添加剤の量を増加することにより変色の抑制
が期待できるが、組み合わせや量の違いによつて効
果には違いがある。従つて、添力日剤の比率を変えつ
つ実験を積み重ねることが求められ る。
※結果、2000時間劣化させても窓枠用材料として十分な値を示していると考えられる。
でも考えてみたら当然の結果だと思います。
下記、YKKAPのHPにあるスライドです。
UV指数で遥かに日本を上回るタイやブラジルで樹脂サッシが採用されております。
日本で最もUV指数が高くなる夏ではどの程度なのでしょうか。
※国土交通省の気象庁のHPからです。
2020年8月のUV指数なので、年間を通してUV指数が最も高くなる時期です。
これを見ると日本で最も多い6地域エリアで6~7、沖縄でやっと9くらいです。
タイやフラジルで問題無いのであれば、沖縄でも樹脂サッシは通用すると言えます。
また先ほどの文献でありましたが、
添加剤の量を増加することにより変色の抑制が期待できるが、組み合わせや量の違いによつて効
果には違いがある。
やはり変色については樹脂サッシの課題と言えるのでしょうか。
ですがこの部分についてもメーカーは工夫してきております。
※YKKAPのHPより
我が家の窓はYKKAPのAPW330
ここまで見ても、樹脂ではなくアルミを欲しがる方がいるでしょうか。
家について素人の私でも、調べればこのような事実がわかります。
我が家が採用した窓はYKKAPのAPW330という窓です。
ではここまで樹脂のメリットを説明して、APW330は結露しないのか?という最も大切なところ。
結論から言ってしまうと、件によっては結露します。
条件によっては、です。
実際我が家で温度と湿度、外気温など色々な条件で実験しておりますので、
この結果は後で記事にしたいと思います。
このブログは皆さんが家づくりにおいて後悔しないためにスタートしました。
アルミ樹脂複合サッシを否定しているのではなく、事実としてお伝えしてます。
それでもこれで良いんだという、事実を知った上でその会社で契約する分には全く問題ないと思います。家づくりは自分たちの考え、思いが優先されるべきだと思いますし、実際その会社でしか実現できないものもきっとあるはずです。
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